この記事について
本記事に広告・アフィリエイトリンクは含まれていません。掲載している内容は、火葬を行う事業者と自治体の公式サイトで確認したものです。特定の事業者を推奨するものでも、批判するものでもありません。
情報の確認日
2026年9月3日
受入れの条件は変更されることがあります。実際に依頼する際は、依頼先の公式情報で最新の内容をご確認ください。
お気に入りだった毛布、いつも遊んでいたおもちゃ、家族の写真。一緒に送ってあげたいものが、いくつも浮かぶと思います。
ただ、入れられるものは決まっています。しかも、その決まりは全国共通ではありませんでした。
ペット火葬を行う事業者3社と、自治体・一部事務組合10件、あわせて13件の公式サイトを確認しました。結果を先に書きます。
確認して分かったこと
金属・プラスチック・ガラス・化学繊維は、例外なく入れられませんでした。首輪も同じです。ここは13件すべてで一致していました。
生花と、少量の乾いたフードは、概ね入れられます。ただし「少量」の幅は施設によって違います。
タオルとペットシーツは、施設によって正反対でした。「使ってください」と書く施設と、「受付で取り出していただきます」と書く施設があります。
つまり、持って行ってから断られることがあります。当日その場で外すのは、気持ちの面でつらい作業です。先に知っておいてください。
なお、ハムスターや小鳥など小動物の場合は、ハムスター・小鳥が亡くなったら|小動物の火葬でお骨は残るのかに別途まとめています。体が小さいぶん、入れられる量の考え方が変わります。
どの施設でも入れられなかったもの
まず、食い違いがなかった部分から書きます。次のものは、言及していた施設すべてが「入れないでください」としていました。
| 入れられないもの | 具体例として挙げられていたもの |
|---|---|
| 金属 | 首輪、リード、迷子札、洋服のボタンやチャック、食器 |
| プラスチック・ゴム | おもちゃ、食器、おやつのパッケージ |
| ガラス・陶器 | 写真立て、置物、ビン類 |
| 化学繊維 | ペット用ベッド、毛布、フリース、服、ぬいぐるみ |
| 缶・ビン・スプレー缶・電池 | 缶詰、飲料の缶、音が鳴るおもちゃ |
首輪は、外して渡すことになります。ずっと着けていたものなので、外すこと自体に抵抗があるかもしれません。ただ、金具が遺骨に付着する、という理由で断られます。
青森市は「ドライアイス・食器類及び首輪類」を入れないよう求めています。安置のために使ったドライアイスも、そのまま入れることはできません。見落としやすい項目です。
理由は、大きく5つに分かれます
「なぜだめなのか」を書いている施設もありました。理由を並べると、次のように整理できます。
| 理由 | 公式サイトの記述 |
|---|---|
| 遺骨に付着する | 慈恵院付属多摩犬猫霊園「火葬の際お骨に付着し、綺麗に火葬されない場合がございます」 |
| 破裂・爆発する | 同「缶詰は破裂し、お骨を破壊してしまいます」/町田市「金属による爆発など、火葬の妨げになります」 |
| 不完全燃焼 | 埼玉県央広域事務組合「不完全燃焼の原因となるもの」として果物・紙類・繊維製品を列挙 |
| 炉が壊れる | 浜松市「設備の故障などにつながりますので、事前に除いてください」 |
| 大気汚染 | 岐阜市「ダイオキシン類が発生する可能性があるプラスチックや化学繊維製品は入れないでください」 |
慈妙院動物霊園は、入れられないものについて「ご遺骨・炉台を黒くし異臭が発生します。棺から出させていただきます」と書いています。受付で外すことになる、と明記している施設があります。
概ね入れられたもの
次の3つは、多くの施設が認めていました。
- 生花(ラッピングやかご、鉢は外す)
- 少量の、乾いたフードやおやつ(パッケージから出す)
- 紙のお手紙、写真
慈恵院付属多摩犬猫霊園は「生花や少量の好きだった食べ物、綿製品(タオル等)を入れることは可能です」と書いています。慈妙院動物霊園は「紙製のお手紙やお写真は大丈夫です」としています。
ただし、写真はラミネート加工されていないものを。加工に樹脂が使われているためです。
「少量」の幅は、揃っていません
同じ「入れられる」でも、量の考え方が違いました。
| 施設 | 生花について |
|---|---|
| 名古屋市 八事斎場 | 「少量の生花・乾いたエサ・紙類以外は入れないでください」 |
| 倉敷市 | 「お花そのものはたくさん添えていただくことができますが、かごや包みなどはご遠慮ください」 |
片方は「少量」、片方は「たくさん」。花束を用意するなら、依頼先に量を聞いてから買うほうが確実です。
食べ物も同様でした。広島市は「副葬品(首輪、服及び食品等)は入れないでください。」として、食品そのものを認めていません。「少量なら」という施設が多い中で、これは例外的な記述です。
水分の多いものは、複数の施設が避けるよう求めていました。埼玉県央広域事務組合は不完全燃焼の原因として「果物(スイカ・メロン・りんご等)」を、倉敷市は「お水や水分を多く含むもの」を挙げています。好きだった果物を、と考えている場合は確認してください。
施設によって正反対だったもの
ここが、今回いちばんはっきり分かれたところです。
ペットシーツ・おむつ
2つの記述を並べます。
慈妙院動物霊園(愛知)/一緒に火葬できるものとして
「ペットシート・おむつ(体液がでるのでお使いください。)」
名古屋市 八事斎場
「受付時に箱の中身を確認させていただく場合があり、その際にタオル、毛布、洋服、ペットシーツ等が入っていた場合には、その場で取り出していただくことになりますのでご注意ください。」
一方は「使ってください」、もう一方は「取り出していただきます」。同じ愛知県内でも、こう違います。
ペットシーツは、安置している間に敷いていることが多いものです。そのまま持って行くと、受付で外すことになる場合があります。
綿のタオル、毛布
化学繊維がだめなのは共通していました。では綿100%なら大丈夫か。ここも分かれます。
| 施設 | 綿のタオルの扱い |
|---|---|
| 慈妙院動物霊園 | 可「綿100%のタオル・バスタオル」 |
| 慈恵院付属多摩犬猫霊園 | 可「綿製品(タオル等)を入れることは可能です」 |
| 横浜市 | 可「ご遺体を綿タオル等にくるんで、段ボール箱に納めてお持ちください(化学繊維製の毛布は使用しないください)」 |
| 名古屋市 八事斎場 | 不可。素材を問わず、タオル・毛布は受付で取り出し |
| 埼玉県央広域事務組合 | 不可。「繊維製品(衣類・寝具・ぬいぐるみ・クッション等)」を不完全燃焼の原因として列挙 |
横浜市は、綿タオルにくるんで持ってくるよう案内しています。名古屋市では、そのタオルを外すことになります。どちらが正しいという話ではなく、火葬炉の仕様や運用が違うということです。
布のぬいぐるみ
ぬいぐるみは、綿でできていても中身に化学繊維や樹脂が使われていることがあります。慈妙院動物霊園は「化学繊維を含んだもの」の例としてぬいぐるみを挙げ、埼玉県央広域事務組合も繊維製品として不可としています。
いちばん入れてあげたいものが、いちばん通りにくい。残念ですが、そういう項目です。写真に撮って、手元に残すという方もいます。
副葬品を制限する法律は、確認できませんでした
ここまで読むと、「法律で決まっているのか」と思われるかもしれません。
棺に入れる物の品目を制限した条文は、確認できませんでした。
そもそも、ペットの遺体は廃棄物として扱われていません。環境省の通知には、次のように書かれています。
「照会に係る動物霊園事業において取り扱われる動物の死体は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律第二条第一項の廃棄物には該当しない。」
環境省「動物霊園事業に係る廃棄物の定義等について」昭和52年8月3日 環計第78号
大気汚染防止法には、一定規模以上の動物の死体を焼却する施設について届出や排出基準の規定があります。ただしこれは施設に対する規制であって、飼い主が何を入れてよいかを定めたものではありません。
岐阜市や横浜市は「ダイオキシン類が発生する」ことを理由に挙げています。ただし、それが法令上の禁止に基づくものかどうかは、今回確認できませんでした。自治体がそう説明している、というところまでです。
つまり、副葬品のルールは法律ではなく、それぞれの施設の運用です。だから施設ごとに違います。裏を返せば、聞けば分かるということでもあります。
依頼するときに確認したいこと
入れたいものが決まっているなら、そのものを名指しで聞くのがいちばん確実です。「何が入れられますか」より、「このタオルは入れられますか」のほうが答えが返ってきます。
- 綿のタオルや毛布は入れられるか(素材を問わず不可の施設があります)
- ペットシーツ・おむつはどうするか(そのまま入れる施設と、外す施設があります)
- 生花はどのくらいまでか。花束のままか、ばらすか
- おやつやフードは入れられるか。量はどのくらいか
- 手紙や写真は何枚までか
- 首輪を外すのはいつか。当日その場か、事前か
- 受付で中身を確認されるか
7番を聞いておくと、当日の気持ちの準備ができます。名古屋市のように「受付時に箱の中身を確認させていただく場合があり」と明記している施設があります。人前で棺を開けることになる、と知っているかどうかで、受け止め方は変わります。
火葬の方法そのもの(合同・個別・立会)で確認することは、合同火葬・個別火葬・立会火葬の違い|同じ名前でも中身が違いますにまとめています。料金や追加費用まで含めた確認項目は、後悔しないペット火葬業者の選び方|料金・追加費用・確認すべき7項目にあります。
よくある質問
首輪は絶対に外さないといけませんか
今回確認した範囲では、首輪について書いていた施設はすべて「入れないでください」としていました。金具が燃え残り、遺骨に付着するためです。布製で金具のないものであれば扱いが変わる可能性はありますが、明記している施設は確認できませんでした。依頼先に現物を伝えて聞いてみてください。
お気に入りの毛布に包んであげたいのですが
化学繊維の毛布は、確認したすべての施設で不可でした。フリースやペット用ベッドも同じです。綿100%であれば認めている施設もありますが、素材を問わず外す施設もあります。横浜市のように「綿タオルにくるんで」と案内する自治体がある一方、名古屋市は受付で取り出します。事前に確認してください。
おやつを入れてあげたいです
多くの施設が「少量の、乾いたもの」なら認めていました。パッケージからは必ず出してください。アルミパウチやプラスチックの容器は入れられません。水分の多いウェットフードや果物は、不完全燃焼の原因として避けるよう求めている施設があります。なお広島市のように、食品そのものを不可としている自治体もあります。
入れられなかったものは、どうなりますか
受付で取り出して、持ち帰ることになります。慈妙院動物霊園は「棺から出させていただきます」、名古屋市は「その場で取り出していただくことになります」と書いています。捨てられるわけではありません。ただ、その場で外す作業が発生するので、心づもりをしておいてください。
自治体と民間で、ルールは違いますか
今回の調査では、自治体だから厳しい、民間だから緩い、という傾向は見られませんでした。綿タオルを認める自治体(横浜市)もあれば、認めない自治体(名古屋市)もあります。民間でも同様に分かれます。依頼先ごとに確認するしかありません。
さいごに
金属、プラスチック、ガラス、化学繊維。この4つは、どこでも入れられませんでした。ここだけは、共通の答えがあります。
それ以外は、施設ごとに違いました。タオルもペットシーツも、花の量も、正反対の記述があります。法律で決まっているわけではなく、火葬炉の仕様と、それぞれの運用の結果です。
だからこそ、事前に聞いておく意味があります。当日、受付で棺を開けて外すことになると、それだけで気持ちが削られます。電話で一言確認しておくだけで、そこは避けられます。
入れられなかったものを、無理に手放す必要もありません。首輪も、毛布も、手元に置いておくという選択があります。ペットの遺骨はどうする?|納骨・手元供養・埋葬・散骨の選択肢では、遺骨をどう残すかを扱っていますが、考え方は同じだと思います。
まだ火葬の手配をしていない段階の方は、ペットが亡くなったら最初にすること|安置から火葬までの流れを順番に解説を先にご覧ください。
主な参考資料
- 慈恵院付属多摩犬猫霊園「お預かりについて」
- 慈妙院動物霊園
- 東京動物霊園「よくあるご質問」
- 名古屋市「八事斎場(ペット等の動物火葬)」
- 町田市「亡くなった動物のお引き取り」
- 倉敷市「ペット火葬」
- 横浜市「ペット火葬のご案内」
- 広島市「市営火葬場でのペットの火葬」
- 岐阜市「動物(ペット)の火葬」
- 青森市「動物の火葬」
- 浜松市「ペット類の火葬など」
- 埼玉県央広域事務組合 県央みずほ斎場「小動物火葬」
- 知北平和公園組合「動物火葬」
- 環境省「動物霊園事業に係る廃棄物の定義等について」(環計第78号)
※事業者3社・自治体等10件の確認日は2026年9月3日です。受入れの条件は変更されることがあります。まとめサイトや比較サイトの記述は根拠に使っていません。

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