合同火葬・個別火葬・立会火葬の違い|同じ名前でも中身が違います

合同火葬・個別火葬・立会火葬の違い

この記事について
本記事には広告・アフィリエイトリンクを含みます。掲載している火葬方法の内容は、事業者と自治体の公式サイトで確認したものです。特定の事業者を推奨するものでも、批判するものでもありません。

情報の確認日
2026年9月3日
プラン名、内容、料金は変更されることがあります。申し込む前に、依頼先の公式情報で最新の内容をご確認ください。

ペットの火葬を調べると、「合同火葬」「個別火葬」「立会火葬」という3つの言葉が出てきます。どれを選べばいいのか、その前に、そもそも何が違うのか。

ペット火葬事業者・霊園13社と、自治体5件の公式サイトを確認しました。結果を先に書きます。

確認して分かったこと

「合同火葬は返骨がない」は、ほぼ共通していました。返骨できると書いていた事業者は、確認した11社のうち1社もありません。

「個別火葬」は、同じ名前で中身が正反対のことがあります。家族が拾骨する事業者と、事業者が代行する事業者が、どちらも「個別火葬」と呼んでいました。

「立会火葬」も、どこまで立ち会えるかが分かれます。火葬中もそばにいられる事業者と、待合室や自宅で待つ事業者があります。

自治体では、この3つの言葉が使われていないことがあります。「一頭火葬・複数頭火葬」「焼骨が不要・引取る」といった別の区分になっている自治体を確認しました。

つまり、プラン名だけでは中身が決まりません。この記事では、どこが共通していて、どこが事業者ごとに違うのかを、公式サイトの記述で確かめていきます。

それぞれの費用がいくらかは、ペット火葬・葬儀の費用相場|体重別・火葬方法別に公開料金を調べましたにまとめています。この記事は、言葉の中身のほうを扱います。

目次

「合同火葬」は、返骨がない点でほぼ共通していました

合同火葬は、ほかの家庭のペットと一緒に火葬する方法です。ここは事業者間で説明がよく揃っていました。

合同火葬について記述を確認できた11社のうち、「返骨できる」と書いていた事業者は1社もありませんでした。

ひらかた動物霊園(大阪府枚方市)
「ほかのペットたちと一緒の火葬になります。火葬のお立会いやお骨拾いは出来ません。

寿量寺附属真心動物霊園
「他家の合同火葬のペットたちと一緒に火葬いたします。合同火葬にお立合いやご遺骨のお持ち帰りはできません。

広島ペット霊苑は「お骨は一切お返しできません」、慈恵院(東京)は「返骨はできません」と書いています。表現は違いますが、内容は同じでした。

ここは「事業者によって違うので確認を」とは書きません。調べた範囲では違っていなかったからです。合同火葬を選ぶ場合、遺骨は手元に戻らないと考えて差し支えありません。

火葬後の遺骨は、事業者の供養塔や共同墓地に埋葬されるのが一般的でした。愛心院動物霊園(愛知県)は「収骨は当霊園スタッフが代行し、敷地内庭園墓地へ埋葬されます」と書いています。お参りができるかどうか、どこに埋葬されるかは事業者ごとに違いますので、そこは確認する価値があります。

なお、合同火葬を選ぶことが、ペットを大切にしていないという意味にはなりません。費用、住環境、遺骨を保管できるかどうか、家族の考え方。判断の材料はいくつもあります。

ただし、火葬後に変更することはできません

合同火葬をしたあとで、個別に遺骨を分けることはできません。返骨を希望するかどうかは、依頼する前に決めておく必要があります。

愛心院動物霊園は、合同火葬の案内に注釈を付けています。

「御遺骨のお連れ帰り、僧侶による読経(葬式)を希望されるご家族様は、個別火葬及び立会火葬をご選択願います。

料金だけを見て合同火葬を選ぶと、あとから戻れません。

「個別火葬」は、同じ名前で中身が正反対のことがあります

ここが、今回いちばんはっきり分かれたところです。

2つの霊園の記述を並べます。どちらも「個別火葬」という同じ名前のプランです。

事業者「個別火葬」の説明(原文)
ひらかた動物霊園「個別で火葬致します。火葬後、ご家族でお骨拾いをして頂きます。拾骨後は、お骨をお連れ帰りされるか、霊園に納骨されるか選んでいただきます。」
愛心院動物霊園「ご家族のペットちゃん一体のみを火葬させていただきます。火葬は当日もしくは翌日に行い、収骨は当霊園スタッフが代行して執り行います。

一方は家族が拾骨し、もう一方はスタッフが代行します。正反対です。

「個別火葬なら、自分の手で拾骨できる」と思って申し込むと、事業者によっては違います。逆に「個別火葬は任せるもの」と思っていると、立ち会える事業者もあります。

返骨が既定とは限りません

もうひとつ、遺骨の扱いも分かれます。

愛心院動物霊園の個別火葬は、収骨後の遺骨について「合同納骨堂にて五七忌(35日)間御遺骨を保管し、その後敷地内庭園墓地へ埋葬されます」と書かれています。そのままでは埋葬されます。持ち帰る場合は、別の条件が付きます。

「御遺骨のお迎えも可能です。お迎えをご希望の場合、お骨壺のご購入が必須となります(3,000円~)

これは不当な条件ではありません。骨壺がなければ持ち帰れないので、当然といえば当然です。ただ、「個別火葬=遺骨が返ってくる」と考えていると、料金の見え方が変わります。プラン料金に骨壺代が含まれているかどうかは、確認する項目のひとつです。

料金に何が含まれ、何が別料金になるかは、費用相場の記事でも骨壺・出張費・深夜料金などを整理しています。

事業者自身が「個別火葬」だけでは足りないと考えている例があります

この言葉の曖昧さを、事業者の側も認識しているように見える例がありました。

よこはま動物葬儀センターは、「個別火葬」という言葉を単独で使っていません。プラン名が「個別火葬 一任」「個別火葬 立会」となっており、必ず但し書きが付いています。

同じように、寿量寺附属真心動物霊園は「一任個別火葬」「立会個別火葬」、慈恵院付属多摩犬猫霊園は「個別一任葬」「立会家族葬」と呼び分けています。城南ペット霊園は「個別一任火葬」と「個別お届火葬」に分けています。

「個別」の一語だけでは、拾骨を誰がするかまでは決まらない。そのことを、業界の側の表記が示しています。

「立会火葬」は、どこまで立ち会えるかが分かれます

立会火葬は、家族が火葬に立ち会えるプランです。ただし「立ち会う」の範囲が、事業者によって違いました。

手順を書いている5社を確認したところ、2つの型に分かれました。

火葬している間確認した事業者の記述
そばにいられる火葬車のそば、火葬場内ペットの旅立ち「お火葬中は、専用車のお傍でお立ち会いいただき」/愛心院動物霊園「火葬場内にて最期のお見送りをしていただきます」
待って、拾骨から待合室・自宅慈恵院付属多摩犬猫霊園「専用待合室にてお待ちいただき火葬後はご家族様でのお骨上げ(お骨拾い)をしていただきます」/寿量寺附属真心動物霊園「火葬している間は待合室でお待ちいただきます」/ペットセレモニーひまわり「荼毘に付す(火葬)の間、ご自宅にてお待ち頂きます」

どちらも「立会」と書かれています。ただ、当日の過ごし方はかなり違います。

訪問火葬の場合は、火葬車が自宅の近くに来るため、待つ場所が自宅になることがあります。訪問火葬の当日の流れは、ペットの訪問火葬とは|移動火葬車のしくみと確認することで扱っています。

「火入れに立ち会える」と書いていた事業者はありませんでした

点火の瞬間に立ち会えるかどうかも調べました。

13社のうち、「火入れ(点火)に立ち会える」と明記していた事業者は0社でした。「立ち会えない」と書いている事業者もありません。単に、書かれていないのです。

人の火葬では、火葬炉の前でお別れをしてから点火するのが一般的です。同じつもりでいると、ずれる可能性があります。ここは公開情報からは分かりませんでした。気になる方は直接聞いてください。

呼び名そのものが、揃っていません

ここまで3つの言葉で説明してきましたが、「合同火葬」「個別火葬」「立会火葬」という3語をそのまま使っていたのは、13社のうち2社だけでした。

事業者合同系個別系立会系
愛心院動物霊園合同火葬個別火葬立会火葬
城南ペット霊園合同火葬個別一任火葬/個別お届火葬立会火葬
慈恵院(府中本山・足立別院)合同火葬個別火葬お見送り(立会火葬)
慈恵院付属多摩犬猫霊園合同葬個別一任葬立会家族葬
寿量寺附属真心動物霊園合同火葬一任個別火葬立会個別火葬
よこはま動物葬儀センター合同火葬個別火葬 一任個別火葬 立会
広島ペット霊苑合同一任立会
東京動物霊園合同葬個別葬立会葬
奈良動物霊園合同火葬(返骨なし)おまかせ火葬(返骨あり)
ペットの旅立ち個別火葬プランお立ち会いプラン

奈良動物霊園のように、「返骨あり/なし」を名前に入れている事業者もあります。この書き方なら誤解が起きにくいのですが、少数派でした。

また、3種類すべてを用意しているとも限りません。奈良動物霊園の料金ページには立会に当たるプランが見当たりませんでした。

自治体では、この言葉が使われていないことがあります

自治体の火葬も5件確認しました。枠組み自体が違います。

自治体区分の呼び方
横浜市個別火葬/合同火葬(3語のうち2つを使用)
四日市市合同火葬のみ。「火葬は合同火葬のため、収骨はできません。」
堺市「合同焼却」。清掃工場の焼却炉または動物専用炉
名取市「一頭火葬(骨持ち帰り)」「複数頭火葬(骨預かり)」
藤沢市「焼骨が不要の場合」「焼骨を引取る場合」。合同・個別の語を使用せず

名取市と藤沢市のページで「合同火葬」を探しても見つかりません。言葉ではなく、遺骨が返ってくるかどうかで区分されているからです。

堺市は「火葬」ではなく「焼却」と書いています。清掃工場の焼却炉を使う場合があるためで、「ご遺骨・ご遺灰はお返しできません」「ご遺骨・ご遺灰の返還や個別での焼却を希望する場合は、民間の動物霊園等に依頼してください」と案内しています。

これは5自治体を見た結果です。全国どこでもこうだ、という話ではありません。お住まいの自治体の案内を、その自治体の言葉で読んでください。

国の基準や業界の統一定義は、確認できませんでした

ここまでのばらつきを見ると、「決まりはないのか」と思われるかもしれません。

今回確認した範囲では、これらの用語を定義した国の基準を見つけられませんでした。業界団体についても、用語の定義や自主基準を確認できていません。

背景として、ペット火葬・霊園そのものを規律する法律が存在しないことが指摘されています。一般財団法人地方自治研究機構は、政府答弁を次のように引用しています。

「動物霊園事業において取り扱われる動物の死体に関する法律は存在せず、また、動物霊園事業に係る「火葬場」、「墓地」「葬祭」「納骨堂」の設置及び管理運営の基準に関する法律は存在しない

プラン名の付け方を統一する仕組みが、そもそも用意されていません。これは事業者が不誠実だという話ではなく、揃える枠組みがないという話です。

ただし、確認できなかった団体もあります。「統一定義は存在しない」と断定はできません。今回見た範囲では見つからなかった、というところまでです。

申し込む前に確認したいこと

ここまでを踏まえると、プラン名で判断せず、中身を聞くほうが確実です。聞く項目は多くありません。

  1. 遺骨は返ってくるか。返る場合、骨壺代はプラン料金に含まれるか
  2. 拾骨は誰がするか。家族が行うのか、事業者が代行するのか
  3. 火葬している間、どこにいるのか。そばにいられるのか、待合室や自宅で待つのか
  4. ほかのペットと一緒になるのか、一頭だけか
  5. 返骨されない場合、遺骨はどこに埋葬されるのか。お参りはできるのか
  6. 申し込んだあとで、火葬方法を変更できるか。できる場合、いつまでか

2番と3番が、今回の調査で最も食い違っていた項目です。プラン名が同じでも答えが違うので、必ず聞いてください。

料金の総額、追加料金、キャンセル条件まで含めた確認項目は、後悔しないペット火葬業者の選び方|料金・追加費用・確認すべき7項目に質問リストとしてまとめています。

希望する火葬方法が決まったら

どの方法にするかが決まったら、その内容で対応できる事業者を探す段階になります。ペット葬儀110番は、ペットの種類・体重・地域・希望する火葬方法を伝えて、対応可能な加盟店や見積もり条件を相談できる窓口の一つです。この記事の確認リストをそのまま質問に使えます。自治体やほかの事業者と比較するための材料としてご利用ください。

希望する火葬方法で対応できるか確認する

※対応地域、加盟店、ペットの種類、依頼内容、受付状況などにより、利用できない場合があります。申込み前に、実際に対応する事業者名、火葬方法、支払総額、追加料金、返骨、キャンセル条件をご確認ください。

よくある質問

「個別火葬」なら、必ず家族で拾骨できますか

できるとは限りません。今回確認した範囲では、「個別火葬」という同じ名前で、家族が拾骨する事業者と、スタッフが代行する事業者の両方がありました。拾骨に立ち会いたい場合は、プラン名ではなく、拾骨を誰がするかを直接確認してください。「立会」と付いたプランを選ぶのが確実です。

合同火葬でも、少しだけ遺骨を返してもらえませんか

合同火葬について記述を確認できた11社では、返骨できると書いている事業者はありませんでした。ほかのペットと一緒に火葬するため、あとから分けることができないためです。遺骨を手元に残したい場合は、個別に火葬するプランを選ぶ必要があります。

立会火葬なら、火をつけるところから見られますか

13社の公式サイトを確認しましたが、火入れ(点火)に立ち会えると明記していた事業者はありませんでした。立ち会えないと書いている事業者もなく、公開情報からは分かりませんでした。火葬している間そばにいられるかどうかも事業者によって違うので、当日の流れを事前に聞いておくことをおすすめします。

自治体のページに「個別火葬」と書いていないのですが

自治体によっては、この言葉を使っていません。名取市は「一頭火葬(骨持ち帰り)」「複数頭火葬(骨預かり)」、藤沢市は「焼骨が不要の場合」「焼骨を引取る場合」という区分でした。遺骨が返ってくるかどうかで読み替えてください。分からなければ、担当窓口に電話で確認するのが確実です。

申し込んだあとで火葬方法を変えられますか

変更できる期限を公開している事業者を、今回は確認できませんでした。火葬が済んだあとに変更することはできません。特に合同火葬は、火葬後に遺骨を分けることができないため、申し込む前に家族で決めておく必要があります。キャンセルや変更の条件は事業者ごとに違うので、契約前に確認してください。

さいごに

「合同」「個別」「立会」という3つの言葉は、便利な区分です。ただ、その言葉が何を指すかは、事業者ごとに揃っていませんでした。

共通していたのは、合同火葬では遺骨が返らないという点だけです。拾骨を誰がするか、火葬中にどこにいるか、返骨に条件が付くか。ここは、聞かないと分かりません。

見送り方に正解はありません。合同火葬を選んでも、立会火葬を選んでも、家族が納得して決めたのなら、それが答えだと思います。避けたいのは、思っていた内容と違ったと、あとから気づくことです。

火葬のあと、遺骨をどうするかについては、ペットの遺骨はどうする?|納骨・手元供養・埋葬・散骨の選択肢にまとめています。まだ亡くなった直後で、何から手をつければよいか分からない方は、ペットが亡くなったら最初にすること|安置から火葬までの流れを順番に解説を先にご覧ください。

主な参考資料

※事業者13社・自治体5件の確認日は2026年9月3日です。プラン名、内容、料金は変更されることがあります。

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この記事を書いた人

運営者プロフィール
はじめまして。このサイトを運営している者です。
実家では、2匹のミニチュアダックスフンド(黒・レッド)と1匹のチワワを、家族の一員として育ててきました。ですが、その3匹を、まるで示し合わせたかのように1年おきに見送ることになりました。当時は火葬や供養について何も知らないまま、自治体に引き取ってもらう形で見送ってしまい、その選び方については今も後悔が残っています。
現在は、自分自身でもミニチュアダックスフンドを1匹飼っています。まだ1歳になっていない子で、日々の成長を見ながら、いつかまた必ず来る「その日」のことを、以前より少し早くから考えるようになりました。
このサイトでは、獣医療や葬儀の専門家としてではなく、あくまで一人の飼い主として、実際に経験したことや、後から知って「もっと早く知りたかった」と感じたことを、正直にお伝えしていきたいと思っています。
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